会報31アウトドア

第27回 
        登山詳細図


ようやく師走になって冬らしい寒さとなってきましたが、今日は寒さにも負けず、北風にも負けず登山を楽しむ方におすすめの地図をご紹介しましょう。

 ハイキングを含め登山に欠かせない装備の一つに地図があります。一般に登山の際に持っていく地図はまず国土地理院発行の1/25000の地形図があります。そしてもう一つが昭文社発行の山と高原地図があります。こちらの縮尺は1/50000。使われている紙は水に濡れても大丈夫。繰り返し折り曲げても簡単には破れません。そしてコースが赤い実線で示されていて各ポイントまでの所要時間、水場そして岩場や鎖場などの難所も載っています。結構この情報が役立ちます。日本の主要な山はこの昭文社の地図でカバーされていますので実際に使っている方も多いと思います。私も山行計画を立てるときはまずこの地図で計画をたてます。しかし、今日ご紹介する地図はもっと詳しい地図であります。まぁ、詳細と言うくらいですから、、、 どのくらいかと言うと、下の写真は高尾山山頂部分です。縮尺は1/12500。目印となるポイントはもちろん各ポイントまでの距離が載っています。ここまで詳しく乗っている地図は私も初めて見ました。そして一番驚いたのは距離が載っていることです。この距離の測定は実際に歩いて測ったものと言うのですからさらに驚きです。ロードメジャーを用いて実測。5メートル単位で四捨五入した数字ですから正確な数字です。
登山詳細図.jpg
 この地図を作製したのは日本勤労者山岳連盟顧問を務める守屋益男氏。現役の登山家が作っているのですから実用的な仕上がりです。しかも、この地図の裏面には主なコースガイドも載っています。この辺り、単なる地図と言うだけでなく登山者としての視点と言うのか心遣いのようなものを感じます。ポイントごとの距離と言い、細かく記された目印と言い、この地図を見ると本当に頭の下がる思いがします。楽しく、安心・安全な登山はこの様にみんなの努力があって初めて成り立つのです。決して一人の力だけではありません。世の中みんなの支えがあって成り立っているということでありましょう。
高尾山周辺は私も何度も足を運びましたが、それでもこの地図で初めて知るコースもあったりで、、、。先日もマウンテンバイクで北高尾山稜の滝の沢林道から小下沢林道を走った際この地図を持参しました。ベンチやら山名標識やら細かくポイントが載っていたので正確に現在地を把握することができ、とても助かりました。低山とはいえ初めてのコースは何かと緊張するもの。疲れてきて、空模様も怪しくなればちょっと不安にもなります。そんな時、今どこにいるのかが把握できれば心強い。このまま進んでよいのか、それとも引き返すのが良いのか。はたまたエスケープルートはあるのかなどなど、安心できます。う~ん、やっぱり地図は大切です。

有名な山は標識もあり道も良く整備されています。しかし、だからと言ってリスクがないわけではありません。何かの拍子に脇道へ入り込んでしまったら頼りになる標識もありません。携帯も通じないとしたら、自力で抜け出さなければなりません。その時に大きな力となるのが地図です。落ち着いて回りの地形と地図を照らし合わせ現在地を割り出す。そうして次の行動を決めることができます。もしその時、この詳細図があれば、もっと分かりやすいのです。山へ入る時は地図を必ず持っていく。どうぞ、お忘れなく。
 最も、遭難防止のためだけに地図はあるのではありません。地図には色々な情報が載っています。距離はもちろん、急な坂なのか、緩やかな下りなのか。針葉樹なのか広葉樹なのか等々、地図を読めば登山の楽しみはもっと広がります。あなたの山登りももっと豊かなものになります。
 この登山詳細図、今回ご紹介した高尾山のほかに現在、奥多摩東部、御岳山・大岳山・御前山周辺の版も出ています。登山用品店だけでなく、最近では大きい書店に行けば良く目にするようになりました。ぜひ一度手にしてみてください。地図を片手に山を歩くと言うのもまた楽しいものです。家で地図を見ながら次の山行を考える。これもまた登山のもう一つの楽しみ方であると思うのですが、いかがですか。


・高尾山・景信山・陣馬山登山詳細図   ¥735-
・奥多摩東部登山詳細図 御岳山・大岳山・御前山・浅間嶺  ¥800-
作成:守屋益男  出版:吉備人出版