2019空飛ぶボランティア学習交流会

学習交流会.jpg日本列島が毎年のように大規模な災害に見舞われている昨今、被災者の支援や地域の復興にあたる「災害ボランティア」が注目されるようになってきました。地球冒険学校の仲間も何人か各地で活躍しています。
Still0223_00000.jpg今回はその一人「はんちゃん」こと半澤克也さん(+関口忍さん、鈴木弘章さん、いずれもANA)をお迎えしてお話をうかがいました。
Still0223_00009.jpg参加者は15人と小規模でしたが、被災地の実態と必要とされるもの、仲間との交流を含む個人的な活動、また企業としての社会貢献など多角的なお話をうかがって、また参加者それぞれの活動と重ね合わせ、元気と勇気、未来への希望が湧いてくるような、アッとホームな学習交流会となりました。

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参加者感想

Still0223_00002.jpg自然災害が頻発する中で、メディアを通し災害ボランティアの活動を目にする機会も多くなりましたが、報道されるのはほんの一部。報道されない部分や当事者の思いに興味があり、お話を聞いてみようと思い参加することにしました。

 講師は、そらぷちや高尾山でお世話になっている半澤さんはじめANAの職員の方3名(+お子さん1名)。当日の午前中も高尾山に登ってきたという強者揃いです!
 北は北海道から南は九州まで、多くの被災地でのStill0223_00004.jpg活動の様子をスライドで拝見しました。衝撃的だったのは、浸水した街中で自社のコンテナが浮いている映像や、胸まで水に浸かった取引先の社長さんが電話を掛けている姿をTVで見てしまったというお話。被災は他人事ではないと頭で理解していても、実際に知人のそのような状況を画面から知らされた驚きたるや如何ばかりだったかと思います。
 また、昨年の台風15号では半澤さんのご実家も被災され、各地のボランティア仲間に励まされたとのエピソードもありました。助ける人と助けられる人の立場の差は絶対ではない、自分がいつどちらの立場になるか分からない、これも自然災害のリアルですね。

 とても良い支援だと感心したのが、避難所での入浴支援。自衛隊が設営する仮設浴場の存在は有名ですが、なんとANAもそれに負けない設備を持っています!飛行場には機体に積もった雪を溶かす為に大量のお湯を沸かす設備があり、それを転用するのですが、浴場はあるがお湯が出ない場所では既設の浴槽にお湯を供給する、避難所などでは仮設の浴場を建てる、と現地に合う方法を考えるそうです。

この仮設浴場の優れた点は、個人用や家族用もあるところです。これなら、小さい子を持つ家族や障害児・者の家族も安心して利用できると感心しましたが、性的マイノリティの人への配慮になるとの意見も出て、なるほどと思いました。昔よりは改善されたものの避難生活における弱者への配慮にはまだ課題も多く、当事者として不安は尽きません。コストとのバランスが難しいとのお話もあり簡単ではないのでしょうが、少しずつでもこうした取り組みが知られ、広まっていくことを願います。

 今回印象に残ったお話の一つは、長期的な活動についてです。被災直後はメディアでも繰り返し報道し、人々の関心も高いのですが、時間が経つにつれ風化していきます。特にここ数年は各地で大規模な災害が発生しており、災害の記憶が上書きされていくスピードも速くなっています。新しい街並みが整備された、仮設住宅から新しい住居に移れた、などのニュースを聞くと「ああ良かった」と単純に喜んでしまいがちですが、被災者にとってはそこで終わりではなく、まだまだ生活再建の途上なのだと改めて思い至りました。そうした中で、被災直後の直接的な支援に始まり、心に寄り添う支援や森林を育てるプロジェクトまで長期にわたり継続的な支援を続け、地元との信頼関係を築いていることは素晴らしいと思いました。
 もう一つ印象的なのは、皆さんがボランティア活動を楽しんでいる様子です。これだけの活動を続けるのは大変だと思うのですが、どうやら無理をしないことも続けるコツのようですね。『出来るときに、出来る人が、出来ることをやる』って、シンプルだけど本質を突いた良いモットーだと思います。

Still0223_00010.jpg ご本人たちの意志は勿論のこと、企業としてバックアップするANAの社風にも感銘を受けました。そもそもボランティア活動の始まりが社員からの発案だったそうで、次第に形が整い規模も大きくなり今に至るとのこと、グローバル企業の懐の深さを感じます。全国に張り巡らされたネットワークがボランティア活動にも活かされているのも、ANAならではのポテンシャルを上手く活用していると思いました。若い世代が積極的ということも、頼もしい限りですね。

 普段あまり聞く機会のないお話を聞く中で、参考になることや考えさせられることもあり、非常に有意義な時間でした。いつの日か第二弾があれば、またお話を聞けることを楽しみにしています。